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オープンソースCMS開発のグローバル化

  • 2006/12/29 16:29 JST
  • 表示回数 2,337

海外のCMSを利用して開発する際に、どうして英語圏のソフトウェアを利用しなければならないんだ、日本生まれのCMSのほうが良いのではないか、という声もあります。

 

北東アジアOSS推進フォーラムでは「日・中・韓独自のOSSコミュニティを作るべき」といった韓国ETRIのMyung-Joon Kim氏の記事もでています。

しかしながら、このようなグローバルな時代にどこで生まれたCMSだろうと、使いやすくよい設計で、多言語で利用できて開発できるシステムであるならば、そしてわかりやすい運営がなされているのなら、どこで生まれたかはあまり意味が無い様に思います。

現在オープンソースは日本においてはオープンソースの将来性にかけて企業がサポートしているところが多く成功しているようです。全体的に見れば、一般的な企業が開発を担当する社員にオープンソースに関わらせる時間を積極的にとっているとはいえず、オープンソース開発環境や開発者へのサポート体制は十分とはいえないでしょう。そのため、有望なオープンソースを開発するグループへは開発支援などを国のレベルで支援があるとよいでしょう。開発だけでなく、セミナーの開催のサポート等も望まれます。このようなボランティアに頼った環境で日本発、アジア発はなかなか容易ではありません。日本発のオープンソースCMSもありますが、すべて企業向けにシステムを開発し、その後オープンソースになる傾向があるように思われます。

だからといって、日本を含め、アジア発のオープンソースCMSが潤沢に発生してくるようになることは望ましいことであり、否定するわけではありません。が、すでにあるプロジェクトにも参加して、そのノウハウを身に付けた上でフォークするなり、あらたな企画も可能になるのではないでしょうか。

さて、オープンソースは産地よりもコアの設計者がどういう思想で開発しているかが、実は今後のCMSの開発の行方にも影響するもっとも大事なところだろうと思います。

Geeklogは、現在はドイツ、ポーランド、フランス、アメリカ、イタリア、日本、その他様々な国の開発者が関わって開発をすすめています。コアのシステム開発は、当初からUTF-8での多言語化がすすんでおり、バイリンガルシステムもできあがりました。

多言語でUTF-8対応のため、元々各国の開発者が非常に参入しやすい環境だったのは確かだろうと思います。

Geeklogの開発思想としては、グローバル設計思想とハイセキュリティ、機能としてはSEOを相当意識した設計になっています。

世界中のあらゆる国々で利用できるCMSを、世界中の開発者とともに開発しようという意識が見受けられますし、英語が堪能でない開発者にもやさしいサポートサイトがあります。メールでコア開発者に連絡しても気さくに返事が返ってくる、そんな体制や姿勢があります。

また、セキュリティギークのために開発した、と開発者ドキュメントの最初のページに書かれているとおり、セキュリティ対策用機能であるパーミッションシステムをはじめとする機能、プラグインの自動インストール機能を開発していたにも関わらず、その簡便さをすててまでセキュリティをとる姿勢、また、本家の開発者たちの対応が迅速なのも安心してついていける要因です。

SEOに関しては、CMSにはもっとも重要な機能としてブログ機能を置き、トラックバックやRSS機能なども含めてWeb2.0に対応する情報発信機能を基本機能として持たせています。そのためページランクもすぐにあがり、驚くほど早くインデックスされます。URLリライト機能を持たせたり、記事や静的ページに自由な英数字でのIDを指定させることができるなど、特にGoogleへの対策が充実しています。

現在このCMSは、様々な言語ファイルが提供されていろいろな国で使われています。

アジア圏では、日本語、中国語などは提供されていますが、韓国語の提供がまだありません。提供されている言語ファイルを韓国語に翻訳するだけで韓国語版CMSができあがります。翻訳するファイルは大きくはひとつだけです。他、プラグイン毎に言語ファイルがあるのでいくつか翻訳する必要がありますが。

ぜひ韓国からの参加も期待しています。

美しいテーマはスタイルシートまでも美しい

  • 2006/12/07 01:34 JST
  • 表示回数 2,358

コンテンツマネジメントシステムのよいところは、テンプレートを指定することで、全体のデザインが自動的に決められるところです。コンテンツは厳然とデータベースに入っていて、その見栄えはテンプレートで決まります。

どんなコンテンツも、どういうテンプレートで表現されるかで、随分と印象が変わるものです。

ひとつのCMSは複数のテンプレートでサイトが生成されますが、そのテンプレートの集合体をテーマと呼んでいます。

汎用CMSであれば、テーマを各人の好みに合わせて自由に選んだり、各種の障碍に応じて読み上げソフトに対応したテーマを、閲覧状況によっては携帯用のテーマを、といったふうに、様々なテーマでサイトを閲覧することができます。

一般的に、テーマは様々なサイトからダウンロードできます。ユーザは好きなテーマをダンロードしてカスタマイズするだけです。

これまでに、いろいろとカスタマイズしやすいテーマを試行錯誤で作成してきましたが、とびっきりのテーマが誕生しました。全体のスタイルシートの設計がしっかりとして、あらゆるブラウザへの対応が考えられて、非常に美しいGeeklogのテーマです。

Exgeeklogjapanese_geek_and_logloo150その、たいへん美しいテーマを生み出したのは、Phizeさん(Phize on the Web)です。

Phizeさんが作成した「ProfessionalCSS」というテーマをベースにオージェさんがおなじくCSSの「MODx」もどきのテーマ「DOOMOx」を作成し、それをベースにこちらでビジネス利用に耐えるテーマを目的に、テーマ「Geek_and_Loggloo」を作成しました。

すでにベースができあがっていたので、タイトル画像とタイトル背景画像、背景の画像を差し替えるだけですから、作業時間は1時間あまりであたらしいテーマができあがったわけです。

これまでにテーマでこれほどの感動を覚えたことはありません。このテーマはどんなに長時間見ていても飽きません。みればみるほど惹かれるテーマ。

細部まで細心の注意が払われているので、いろんなメニューをクリックするごとに味わいが深くなります。

どうしてここまで惹かれるのか・・・それはもうテーマ開発者の技術力の高さなのだろうとおもいます。それはもう芸術的というべきところまで昇華しているようにも思えます。

美しいテーマは、スタイルシートまでも美しい。ファイルを覗いてみると、圧倒されます。

SNSの日記やコミュニティでの発言から、ひとつひとつ不要なものを切り捨てて、一から理想的なテーマを生み出していった過程が手に取るようにわかっているのもうれしいことです。

Geeklogのソースからも一部HTMLが直接書き出されているので現状のサイトが完璧とはいきませんが、それはテーマのせいではありません。

テーマの美しさに圧倒されます。しばらくその美しさに酔いしれて・・・

CMSの携帯対応が本格化

  • 2006/11/26 14:25 JST
  • 表示回数 2,402

携帯に照準をあわせた国産のCMSはOpenPNE等各種ありますが、英語圏のCMSを日本語化する携帯対応の開発も各CMSですすんでいます。

PCと同一URLで自動的に携帯3キャリアで閲覧できるメリットは大きいのではないかとおもいます。

携帯サイトが増えたとはいえ、携帯用にわざわざサイトを作成したサイトが中心なので、いつもPCで閲覧しているサイトの情報を携帯で探すときに、情報が掲載されていなくてがっかりすることがあります。

これが、CMSを利用してサイトを作成するだけで、携帯から閲覧したら自動的に余分なバナーなどが削除された単純明快なデザインに置き換わって、Shift JISで表示され、テーブルタグも自動的に削除されて表示してくれることになったら、どれだけサイトの価値があがるでしょうか。

それが、わざわざ携帯用に見せるためのサイトをもうひとつつくる手間をかけず、同時にできあがっていくわけです。

Geeklogでは、今回携帯3キャリアに対応して、Cookieに対応していない端末のためにCookieなしでセッション管理できる日本語パッケージの配布をはじめました。

携帯対応でさらに一気にCMSの利用が加速するのではないかと期待しています。

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